何年か前に笑えない以下のようなニュースがありました。
推定年収5000万円と言われる人気お笑い芸人の母親が、生活保護を受給していた事件です。
在日外国人による不正受給も含め不正受注は、後を絶ちません。
生活保護は憲法25条1項「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」
という社会権(生存権)の規定に基づき、「最低限度の生活を保障し、自立を助ける福祉制度」であり、困窮している国民を救済するための「セーフティネット」です。
しかし、現状はその制度の主旨から外れ、うまく機能していないように思えます。
社会保障論を専門とする鈴木亘教授は「今の生活保護制度は、いったん受給してしまうと、そこから抜け出すインセンティブ(動機)がまったくない制度となっている。そこが一番の問題です」と述べています。
生活保護制度(生活保護だけに限りませんが)はもちろん税金で成り立っています。
国民に消費税増税という「痛み」を求めながら、その税金を国民の暮らし(幸福)や国の発展繁栄に結びつけていないのが現状でしょうか。
若くして生活保護という安易な道を選ぶ若者たちは、働くことを通して社会に貢献し、生活するという健全なスタイルから逸脱してしまいます。
努力しないでお金がもらえる体験をした若者が、その後、自分で苦労して働いたお金で自立した生活を送れるでしょうか。
よほど強い意志の力がない限り無理です。
無理という言葉は可能性を否定しているようで正しくないかもしれませんが、自分自身に強い自覚を持たなければ厳しいでしょう。
文章にしてもそうです。
自分で勉強し書く努力をしないで、すべてが他人の記事を持ってきて記事に対しての評価は自分が受け取るという完全他力依存症な人を仏や神が見ていたらどのように思われるでしょうか。
真理を広めるという目的が正しいとしても手段が間違っています。
先ほどの働けるのに働かないで楽をして国からお金をもらおうと考える若者や、他人の力に依存して自分は書く努力を怠って評価だけは自分がいただくと考えている人達の魂はやがて腐っていくことでしょう。
総裁先生は、働かない怠け者の魂は腐っていくといわれていた記憶があります。
「ゆりかごから墓場まで」の通り、高齢になったらすべてを国が面倒を見るシステム「北欧型福祉国家」を日本人は理想化していますが、裏を返せば努力や苦労はしたくないがお金がほしいということです。
スウェーデンは自殺率も高い国です。
なぜなら、人間から生きがいや努力して得る喜びを奪うからです。
まともな人間であるならば、働けるのに働かず自分だけが楽をして他人が一生懸命働いた税金によって生きているということに精神が耐えられないはずです。
地獄への道は善意で舗装されています。セーフティネットは必要ですが、行き過ぎた所得分配政策は、個人の自助努力の精神を崩壊させ、社会全体の効率を低下させます。
経済学的には「クラウディングアウト効果」と呼ばれているそうです。
政府の生活保護政策を期待することによって、本来なら働ける能力を持った人が、そこに安住し、自助努力を怠って働かなくなる人々が増え、国家が機能不全に陥ってしまいます。
サッチャー首相登場以前のイギリスでは、国民は「働くよりも国家からの福祉的給付を受けよう」と期待し、健全な勤労意欲の喪失が広がってしまいました
いわゆる「英国病」です。
サッチャー首相は社会福祉のあり方を大幅に見直し、多くの抵抗を受けながらも、タブーを恐れず、社会保障に果敢にメスを入れ、イギリスに「セルフヘルプ(自助努力)の精神」を取り戻し、景気を回復させ、「英国病」を克服しました。
どれだけ増税し、生活保護費に充てても、受給者も納税者も国も豊かにはなりません。
今必要なのは、国家ビジョンです。
今、必要な発想は「格差是正」という、社会主義的な「パイの分配」ではなく、「新たなパイを焼く」ことです。
消費税を増税して富を配分することではなく、発想そのものを変え、日本経済そのものを成長させ、富そのものを増大させ、失業を減らし、貧困を無くしていくことこそ必要です。
(幸福実現党の政策です)
景気が回復し、雇用も増え、収入も増えたなら、「国に頼らなくても生きていける多くの個人」を増やすことができます。「社会保障」の多くもそこに吸収され、解決していきます。
経済成長こそ、全ての「解決の鍵」を握っているのではないでしょうか。
努力したものが報われる社会実現に向けて一人一人の自覚と自助努力が大切であるというのが結論です。
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