平松茂雄氏著書『実録・私の中国分析』と幸福実現党の見解を参考に覇権国家中国について考えてみます。
中国はやはり毛沢東の存在が大きいと言えます。
毛沢東は、「中国人民は立ち上がった」という題で演説を行っています。
「中国人民は二度と侮辱されることはない。国防を強化して、いかなる帝国主義国家に対しても、わが国土を二度と侵犯することは許さない」。
中国の国家意識、目標はこの演説に集約されていると言われています。
国際社会を生き抜くために、圧倒的な軍事力を持ち世界の覇権を握ることが一党独裁中国共産党の目的であります。
覇権国家中国を知るために、中国独自の領土に対しての考え方をまず理解しなければなりません。
中国にとっての戦略的とは、国境を無視するという意味です。(平松氏の解釈)
ここからここまでが俺の領土だという意味ではなく、「力があってそこがふくらんでいったら、そこが俺のものである」という解釈で、当然、その上空、地下あるいは周辺の海底も中国のものと考えます。
国際法など関係なく自国の法が世界に適用できると考える国民性です。
毛沢東は「侮られない国」にするにはどうすればよいのかを思案しました。
毛沢東が出した結論は「核兵器が一番安上がりで一番有効である。国家の総力をあげて核兵器を開発する」と決断します。1955年から1956年のことです。
1964年中国は最初の核実験に成功します。これ以降、中国の核開発に反対するソ連との対立が深刻化します。
国内では国家主席の劉少奇が、核兵器中心の軍事路線を否定しようとしました。毛沢東にとって核開発はソ連から自立し米国と渡り合うための道であり、大躍進、人民公社はそれと一体の戦略でした。
1966年から十年以上にわたり、文化大革命で劉少奇らを粛清してその勢力を一掃しています。
中国の国家戦略として指摘されているのが「台湾統一」です。平松茂雄氏は「中国は2020年までに台湾を統一し、2021年に中国共産党立党100周年の祝いを台北で上げることを考えているだろう」と指摘しています。
中国は南西諸島を含む日本列島の太平洋側に「第一列島線」(九州・沖縄・台湾・フィリピン・インドネシア等を結ぶ線)を設定しています。
その台湾統一を有利に進めるために、中国は「南シナ海」「東シナ海」「西太平洋」という三つの海を支配下に置く構想を立てているのです。中国は三つの海を支配することで、台湾を海から包囲し、さらには米軍の接近を排除することが可能となります
(シーレーンを押さえられたら日本にとって死活問題です)
このような中国の海洋進出に対応するためには、「宮古島―沖縄海峡」において中国海軍の通行を阻止し、西太平洋への自由なアクセスを遮断しない限り、尖閣諸島を含む東シナ海問題を解決することはできません。
更に中国の核兵器に対する問題があります。
中国から日本・米国などに向けられた核兵器に対する抑止力としての核を保有しない限り日本の危機は消えることがないと思います。
毛沢東は「今日の世界では、人に侮られないために核兵器を持たないわけにはいかない」と1956年の中共中央政治局拡大会議ではっきりと発言しています。
更に、毛沢東は核開発の決断に続いてアフリカに働きかけて支持国を拡大し国連に加入したばかりか、中華民国に代わって常任理事国になりました。
それが基になって、中国の国際的地位と発言力が増してきました。
大躍進、人民公社などで数千万人といわれる人民大衆を餓死させたことで毛沢東に対する批判も多いです。ただ、中国は人口の数が多すぎるのですべての人を食べされていくのは難しいことであるとは思います。
以上のように、中国が覇権主義の姿勢を強めていることから、我が国としても国防を強化せざるを得ません。
核兵器反対と叫んでも現実に中国が核を保有し、矛先が日本に向いている以上、現実を直視する必要があります。
日本は技術力があるのですから、核兵器を開発し保有するだけで、現在の危機が回避することができるはずです。
中国の国家体制が軍事独裁的であり続ける限り、国防問題を日本人が意識していく必要があります。
まず、日本人の意識の変革が最優先かもしれません。
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