ヘレンケラーの著作は、昔から何冊かは読んでいました。しかし、ヘレンケラーに直接的な霊的体験があったことまでは知りませんでした。ヘレンケラーの著作を読んでも、愛や霊について書かれていた本は何冊かあると思いますが、自分自身の体験談として、霊的体験をしたことに関して書かれた著作は、自分の知る範囲でないからです。
ヘレンケラーは12歳の時、霊的体験をします。魂が肉体から抜け出す幽体離脱を体験します。魂は空間的・時間的な制約を受けずにアテネへと飛翔したようです。
しかし、このような霊的な体験をする以前にヘレンケラーは、霊的な探究と読書を通して、創造主や聖書について自分が納得するまで知ろうとする努力を積み重ねています。
この霊的体験を通して、肉体に宿る霊的存在、魂こそが本当の自分であり、その霊的真実を伝えたい気持ちがあったのではないかと自分は思います。
「文字が私の魂の体となる」というような言葉を残しているようです。
また、ヘレンはスウェーデンボルグを深く敬愛していたことも知っています。彼女自身の霊的覚醒と深く結び付いていたのだと思います。
私自身も幸福の科学との出会い以前から、スウェーデンボルグの著作を読んだことはありました。
スウェーデンボルグがどんな人物だったのか、他の思想家の意見を抜粋してみます。
エマーソンは、「月光から不老薬を精製しようとする夢想家というふうに同時代の眼には映ったこの人物が、当時の世界にあって誰よりも真実の生を生きたことは疑う余地もない。巨大な魂をもった人物だった。その時代の人にはとても理解できないほどかけ離れており、彼を認めるには長い焦点距離が必要だった。」
スコットランド人のトマス・カーライルは「偉大な人物。議論の余地がない教養人。強靭で数学的知性をもち、すこぶる敬虔で、天使のような資質の持ち主であった。・・・彼の著作には、他のだれの著作より、多くの真実が表明されている。」
エルバート・ハバードはスウェーデンボルグとシェイクスピアの比較においてこのように述べています。「どちらも神話的巨人であった。・・・歴史が始まって以来、彼ほど広範な物質科学の知識を詰めこんだ人は他になく、その知識のすべてを背負い込んで、こんなに果敢に雲の彼方へ旅立った人もいない。一般的にいって、天の高みまで翔け昇って、あの世の消息を良く知った人というのは、えてして物質科学のことなどほとんど知らないものだ。その時代、スウェーデンボルグほど優秀な科学者はいなかったし、天界の王国をかくも詳細に描写した者は後にも先にも彼一人である。」
詩人のエリザベス・バレッド・ブラウニングは「私の心にとって、来世を照らしてくれた唯一の光はスウェーデンボルグの哲学の中にあります。それは理解しきれなかった多くの説明をしてくれます」
多くの方がスウェーデンボルグを支持してくれていますが、ヘレンもまたスウェーデンボルグを深く敬愛していました。
私自身も、幸福の科学以外で尊敬する人物、あるいは、見習いたい偉人としての生き方は、スウェーデンボルグです。
そして天界での生活とは、すべての物質的な制約から自由になった状態であると考えるのが一番よいであろうとスウェーデンボルグは簡潔に述べられています。
つまり霊界とは、すべての魂が一つの壮大な『役立ち』のシステムの中で相互に関係しながら、結び会わされています。それぞれの個人の魂は、互いに依存しながら自分なりの仕方でより完全な成長を遂げ、ますます増大していく幸福感に対応して、より多くの責任感を持つようになります。とヘレンは言います。
天界では、個人の魂は自分に合った方向で進歩、成長していく中で喜びを満喫していきます。一方で、すべての魂は依存関係でなりたっていますので、個人の成長がその霊界全体の発展にもつながっていると思えます。個人の私的幸福が全体の公的幸福につながるのが天界の幸福論でもあり、幸福の科学の幸福論でもあります。
また、この地上もやはり同じ、『役立ち』の法則に支配されているのがわかるでしょう。私たちの身体の各部分は、その他の部分に役立つために存在しています。ということを科学は教えていますが、神は似たような目的を自然の中にも吹き込んでいますと、ヘレンは言います。
個人は自分の霊的な成長のために、地上での魂経験を積んでいきますが、その過程で自分の成長が他の人の役に立てるような生き方が、霊的世界の価値基準に照らしても正しい生き方であると思えます。
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