「アトランティスのような大陸の存在を信じて潜ったわけではなかった」。ブラジル・リオデジャネイロ沖の大西洋に大陸があった根拠となる花こう岩の崖を発見した海洋研究開発機構の北里洋氏(64)は「非常に興奮した」と顔を紅潮させて振り返った。
大陸の痕跡を見つける可能性が期待できる海域は4月下旬、大きな低気圧に覆われ、潜水ができない状態が何日も続いた。使用されたのはブラジル沖で初調査となる有人潜水調査船「しんかい6500」。調査最終日の4月30日。北里氏に順番がきた。
水深910メートル。大きな花こう岩の崖が見えてきたのは昼すぎだ。「海底に普通あるのは火山性の岩。大陸の存在は半信半疑だったので目を見張った」。母船に音波で送られ約10秒遅れで届いた映像を見た研究者らからは「なんだ、あれは」と驚きの声が上がった。
アームを使って周辺の砂などの採取に成功。大西洋に存在した大陸の歴史をひもとく。(共同)
「しんかい6500」によって撮影された、ブラジル・リオデジャネイロ沖の大西洋にある海底台地の映像。左は作業用の爪=4月30日(海洋研究開発機構提供・共同)
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