2012年10月28日

大きな政府は国民から富を奪い取る・高い税金は国を滅ぼす その2

大きな政府は国民から富を奪い取る・高い税金は国を滅ぼす その2

1917年ロシア革命以降の旧ソ連や東欧が生み出した、文化、思想、芸術は何ひとつありません。
ギリシャ正教、クレムリン宮殿などは、王政時代のもので共産主義になってより何一つ生み出したものはありません。
人間性あふれる文化や思想、芸術など共産主義からはどれ一つ生まれなかったのです。豊かな文化を創造することができない共産主義、社会主義は人間を幸福にする社会ではなく、むしろ人間性を阻害するものであり、人間性を堕落させるものであると思います。
官僚組織が豊かな文明・文化を創造したということは、古今東西の歴史の中でいまだかつてないことです。
共産主義、国が全てを管理する国は必ず、国民が堕落していくと考えられます。
ゴルバチョフ著「ペレストロイカ」という書籍に、社会主義にみられる一側面が書かれていますので要約します。
手厚い社会保障、それは一面ではまぎれもない恩恵で社会主義の大きな成果ではありますが、反面、一部の人々は社会の寄生虫と化しています。
事実上、旧ソ連では失業がありません。国が雇用を確保してくれます。仕事を怠けたり、職場の規律を守らずにクビになっても、別の職を与えられます。
また、日常生活の中に平等な賃金という考えが浸透しているので、職場であまり働かず、無能な人間であっても、かなり快適な生活がおくれるぐらいの給料を得ています。
医療費は無料だし、教育費にしても同じです。国民は生活の浮沈をあまりうけることがないようです。
しかし、それを悪用する悪質な人間も出てきます。彼らは権利ばかり利用して、義務のほうは無視します。ほとんど働かず酒ばかり飲んでいる人もいます。現行の法律を自分勝手に解釈して適用している人物がかなりいます。社会から取れるだけとり、おまけに取るべきでないものも取っているものさえいます。というような内容が書かれています。

仕事に関しても上からの指示を待つことに馴れてしまい、上がすべて決めてくれるだろうと、人を当てにする習慣がみについてしまっています。結局自分自身の主体的な意思や判断ができず、責任を持って行動することができない人達を大勢、つくってしまったようです。

人間性を破壊するという意味では、共産主義・社会主義は邪教そのものと同じ性質を有していると思えます。大きな政府とはこのような政府であり、国民を幸福にする政治ではありません。
霊的な価値基準から考えても、人間として主体性がなく、人を当てにして自助努力をする人がいなくなる共産主義は非常に魂を腐敗させると思えます。

ここで振り返ってマルクスの時代遅れの「労働価値説」を検証します。ちなみにいまだに書店でマルクスの本が売られているのをみて不思議でしょうがないのですが、読む人がまだいるのでしょうか。

労働価値説とは、生産に要した労働量によって、商品の価値が決定されるという学説です。
マルクスは、一人の労働者の単位時間あたりの仕事量を1とすれば、そこに働いた時間をかけることで、労働者の労働価値がでてくると考えました。さらに人数をすべてかき集めてくることで、その国の労働価値までわかると考えました。

富=一人あたりの単位時間の労働量×時間×人数
という計算になります。

しかし、ハイテク技術が進歩してくると労働価値説など完全に過去の遺物となりました。
マルクスは富を有限のものとして自分の学説を展開しています。
マルクスの学説は単純な作業に大量の労働者が必要な時代の商品の話です。

しかしコンピュータや、その他の機械化が進むことで富の生産が有限から無限へと変わってきました。
土地なども有限の富ですが、智慧を使うことで富はいくらでも増えて(無限の富)いきます。

国が全てを管理しようとする共産主義は、人間性を破壊し、文化や芸術を何一つ産まないという話を書きましたが、税金についても考えてみます。

渡部昇一氏の著書を参考に、税金について深い考察を行ったパーキンソンについて少し考えてみます。
パーキンソン(1909〜1993)とは、イギリスの海軍組織を分析し、「組織は、ひとたび成立すると、仕事の有無とは関係なく肥大化する」という、有名な法則を発見した人です。

パーキンソンの観察によれば、古代においては収入の10%を超えると、これを拒否する運動がおきます。近代になると20%を超えたあたりで脱税が進行します。税率を上げると逆に徴税ができなくなるということです。25%を超えるとインフレーションが起こり、せっかく税収が上がってもお金の価値が下がってしまいます。30%を越すと明らかに国力が衰えてきます。35%で自由と安全の危機が生じてくるそうです。「36%が課税の絶壁の崖っぷち」だと言っています。
国の場合はゆっくりと時間をかけて衰退していきます。国は借金をして資産を食って余命は保ちます。その間、(誠実さ、冒険心、活気、希望)などが国民の中にあって国を支えていますが、若い人たちが何をしても無駄だとわかった時でも、老人は習慣で貯蓄をつづけたりします。
しかしそうやって、国はゆっくりとゆるやかに死に絶えていきます。

自助努力の精神と宗教的な教えがその国を繁栄させる力です。宗教を否定する浅はかな唯物論的考えや、自助努力の精神を忘れ、堕落した精神は国そのものを滅ぼすということが、歴史的にも証明されています。また、パーキンソンの考えから税金が国家の盛衰を決めてしまうことが理解できます。高い税金は国民から活力を奪い、これもまた国を必ず滅ぼしてしまいます。



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posted by ガンちゃん at 08:12 | Comment(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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