2011年10月22日

ロシア情勢の深層を読み解く ヘラトリ31号

『ロシア情勢の
深層を読み解く』



 RDN(ロシア伝道ネットワーク)の活動も、いよいよ本格化してきましたので、このあたりで一度、ロシア情勢(日・ロ・中三国関係)の今を、よく分析しておきたいと思います。
 来年3月で、事実上、首相へ更迭?されることが決まった、ロシアのメドベージェフ大統領は、在任中に、歴代誰もがやらなかった「北方領土訪問」を強行したり、あからさまに中国政府に接近したりして(対日外交上)、かなり日本の不興を買いましたが、
来年3月の任期切れとともに大統領を辞し、代わりに、あのプーチン氏が大統領職に復帰することが事実上決まって、さて、「今後の日ロ関係(東アジア情勢)はどうなるのか」をいぶかしんでいる方も、いらっしゃるかもしれません。
メドベージェフ時代には、航空自衛隊の対ロシア空軍機スクランブル(緊急発進)が倍増し、それは、プーチン復帰が決まった"野田首相就任直後"にも、まるで試すかのように繰り返されたので、余計にロシア側(プーチン)の意図を怪訝(けげん)に思った方もいらっしゃることでしょう。
 しかし、国際政治においては、この程度のことは、「挨拶(あいさつ)代わり」として軽くいなす“面(つら)の皮の厚さ”も必要で、諸葛孔明霊のように、
「JALで解雇された一万六千人を航空自衛隊に編入して、北方上空の警備にでも充てましょうか」(注1)
と、ひとこと脅し返せば済んでしまう話なので、いちいち新聞紙面で声高に叫ぶのは、やや大人げないと言えるでしょう。
むしろこの間、キラリと光ったのは、9/25付の産経新聞に掲載された、外務省OBの佐藤優氏の分析でした。
 


ロシアにとって、
アジア最大の脅威は
中国



 それによると、
「プーチン氏は、「ロシアにとって、アジア最大の脅威は中国とみて、それに対抗するために、日本との関係を強化してきた」のに、メドベージェフ大統領のあまりにも"子供じみた"対日外交によって、それを台無しにされ、
「他の分野でも力量不足で、国を危うくする」と不安視したモスクワの政治エリート達(議員・官僚)と組んで、メドベージェフの追い出しにかかったのが、今回の事実上の「政変」の真相である」との由。
 「KGB(秘密警察)出身のプーチン氏が親日家である」とは、誰も思っていませんが、少なくとも、
「国の利害を冷静(冷徹)に判断して、組むべきところとは組む」
発想をしてくることが、ほとんど報道されないところに、この国のマスコミの"中国傾斜"の強さを感じます。
 同じことは、今年5月、東日本大震災の影響で、フィギュアスケート世界選手権の東京開催が困難になったとき、既に1か月前を切っていた段階でロシアが政治決断し、代替地として手を挙げて、日本の面目を保ったときにも言えました。
この大会でロシアが示した、
「被災国日本への特別な配慮は、特筆に値する」
とは、多くの国が指摘したところですが、それは、
「安藤美姫選手が、試合後観衆に向って、あえてロシア語で御礼を述べた」
ところにも表れています。(注2)
このあたりも、日本の大手マスコミにはほどんど出てこない報道で、
「あのお役所仕事の国ロシアで、これだけ短期間でモスクワ開催に漕ぎ着けた」
こと自身が、プーチン首相の特別指示によるものであることは、関係者の間では有名ですが、こういうことは、日本のマスコミの視点からは観えてこないのです。
「相手の出しているシグナルを正確にキャッチする」
努力が、もっと必要でしょう。



グローバルな視点で、
ロシアを観る



 以上のギャップは、ニューヨーク・タイムズ(NYT)に目を転じると、もっと大きくなります。
来年3月の大統領選出馬を表明したプーチン氏が、「旧ソ連の一員だった中央アジア諸国との「ユーラシア同盟」を提唱し、10/10に北京訪問した際には、中国との間で一連の投資契約が結ばれたことに対して、
「これは西側同盟(EU)に対する挑戦だ」
との報道(これには一部欧米メディアも同調)が飛び交いましたが、10/17付のニューヨーク・タイムズ(NYT)のオピニオン欄は、二人の専門家の共同論文
『Russia's Eastern Anxieties』
(ロシアの東方への不安)
を掲載して、独自の視点を提供しました。その中で、
「このユーラシア同盟は、一見、西欧(EU)に対する対抗のように見えるが、(というのは、旧ソ連圏のうち、ヨーロッパ方面の国は、あらかたEU(西側ヨーロッパ同盟)の方に加入してしまったので、「残った部分だけでも糾合しよう」としたように見えた)、
実体は、中国に対して劣勢に回りつつある中央アジア諸国(カザフスタン、タジキスタンなど)において、「対中国の巻き返し策」を図ろうとしたのだ」
との見解を示しました。
確かに、北京入りする五日前の10/5には、プーチン首相は、
「ロシア製ミサイルに対するスパイ容疑で、中国人関係者を逮捕した」
とわざわざ発表し、(拘束したのは去年の10月と古いことなのに!)、
更には、NYTの言葉を借りれば、
「あんたのお隣の中央アジア諸国と同盟するぞ!
と一発かまして、北京入りする」、
という、いかにもプーチンらしい手法で乗り込んだ姿を見ると、
「湯水のように金をつぎ込んで、近隣諸国を次々と引き込んでいく中国のやり方が、ロシアにとって、最大の脅威である」
というNYTの分析も、よくうなづけます。
 いずれにせよ、我々は、より広いグローバルな視点で、ロシアや中国のことを観なければいけません。それには残念ながら、今の日本のマスコミ報道だけでは、決定的に足りないのです。
(なお、RDNのニューズレターの方には、
『年収が10年で7倍!〜LNG景気にわくサハリン〜』
というコラムを掲載しておりますので、御関心のある方は、是非、下記のRDNアドレスに、御名前等お書きの上、「ニューズレター希望」と御申し込みください。)
northfrontier777@gmail.com

(注1)『もし諸葛孔明が日本の総理ならどうするか?』(大川隆法/幸福の科学出版)
(注2)ロシア問題専門家の菅原信夫氏のコメントによる。


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2011年10月19日

繁栄思考に学ぶ 1〜3

(本稿は、2011年10月17日北海道正心館七の日講話の内容のエッセンスをまとめたものです。
 なお、今月の17日から、
「ひと口英会話伝道講座」が、大盛況のうちに楽しくスタートしました。55歳未満の方でも、「子孫繁栄御百度参り祈願」を発願されて参加された方が、結構いらっしゃいます。
来月第二回からでもお気軽にご参加いただけますので、心よりお待ちしています!)


 先週9日の立宗記念御法話「繁栄思考」は、実に重厚な内容で、重要な論点に満ちていました。
その中から、特に大切と思われるものを3点を取り出して、これからお話したいと思いますが、1点目は、多くの方からご質問を受けた点に関連します。
 御法話の冒頭の方で、
「人間には、「この世的に生きている部分」と「霊的に生きている部分」があるが、霊的に生きている部分が50%を超えると、あなたの人生は(不連続に)変わる」
というお話がありました。
「これは一体、どういう意味なのですか?」という質問が多くあったのですが、その部分の前に、次のようにも仰っています。
「信者であっても、自然に任せて生きていると、人生の70%、80%は、「肉体人間」として(つまり、この世的人間として)生きてしまうのが、人間の悲しい性(さが)である。
しかし、霊的な人生が50%を超えると、あなたの人生観、世界観が変わり、つまり、感化力、影響力、オーラが変わってきて、あなたは環境を変える力を持ってくる」
「その結果、表面意識で考えている以上のことが起きてくるようになり、それは決して偶然ではないのだ」と。
では、あなたがそうなるのを妨げているもの、つまり、「表面意識にまとわりついているもの」は何なのでしょうか。
御法話の中では、「たとえば学校教育」というのを挙げておられましたが、それ以外にも、
「親の価値観」、「世間の目」、「会社の考え方」、「友人からどう思われるか」(これは伝道に直結しますね)、あと、これは御法話でも触れておられましたけれども、
「特に日本社会では、「一人だけ突出してはいけない」というムラ社会型の自己規制」
が働いて、これらが、「霊的な自己の発揮」を妨げているというのです。
こういう「周囲の目」が、真理と一致しているなら構わないのですが、往々にしてズレていることがあるので、その時、「周囲の目」の方を気にしすぎると、霊的な自己を発揮できなくなるのです。
つまり、「霊的な人間になる」というのは、一見難しそうに聞こえますが、要するに、
「他人の(世間の)価値観に左右されないで、教え(真理)のとおりに判断し、決断し、行動し続ける」
ことを意味しているわけです。
世間は、
「お前なんか、そんなに大したことないよ」
という波動を必ず浴びせかけてきます。
それに対して、主は御法話の中で、
「そんなことはない、結局、霊的な自分(仏陀であること)が、この世的な自分(自分はこんな程度だ)に勝ち続けてきた」
と仰っていました。
「この御姿に一歩でも二歩でも近づく」、或いは、
「今の立ち位置より、一歩でも二歩でも、霊的な自分(判断・行動)に向って前進する」
ということが、
「霊的な生き方が50%を超える」
ことに向っていくことに他ならないわけです。
 「霊的であること」と「この世的であること」の違いを知るために、講話の中では様々な例を挙げましたが、「小6の息子に伝えた言葉」の話をしました。
今は中3の息子が小6の運動会のときに、友達の父親たちから、
「お前なぁ、空気を読めよ」
と言われたことの是非を、息子から問われたことがありました。
(レジメでは詳細は省きますけれども)そのとき私が、息子に伝えたことは、
「いいか、人生には空気を読まなければいけないときもあるが、空気を読んではいけないときもあるのだ。だから、御前の判断は正しい」
ということでした。
このとき、「空気を読む」ことを教えると、人は、「鋳型(いがた)にはめられた」、「個性のはっきりしない」、「籠(かご)の中の鳥のような」人間になっていきます。
そして、仏性(霊性)を籠の外に発揮することができなくなり、
「表面意識を超えるものが出てくる」
ような人生を歩むことができなくなるのです。
「鳥籠」に当たるのが、世間の価値観(常識)だったり、他人の目だったりするのでしょう。それを打ち破るために、「仏法真理」を学んでいるのですが、それを信仰の力で、判断・行動のレベルにまで持ち上げていくことが、
「霊的な人間になる」
ということに他ならないわけです。
そしてこれが、言葉を換えれば、
「異次元パワーを得る」
ということに他なりません。
そういう人にこそ、天上界の力(指導)が及んでくるのです。
ですから、祈願も非常に大切ですが、「それには前提がある」ということですね。
 
 こうして、毎日毎日、霊的な人間に近づいていく(50%を超えるようになっていく)、そういう判断・行動を積み重ねていけるようになるためには、「毎朝の決意」がとても大切です。そして、その決意の前提となる、
「自分は何を(どんな夢を)実現するために、今日という一日があるのか」
という、自分の「将来ビジョン」がとても重要になります。
それをシステム化したのが、まさに『成功への夢』研修だったわけですが、この、
「ビジョン→毎朝の決意→毎日の決断・行動」
の繰り返しが、あなたを「霊的な人間」に変えていきます。
私も、毎朝、これをやっています。
朝、自分の心の中で、「明確に将来ビジョンを描き切れる」(=霊的な人間になる)までは、その日の重要な判断をしないようにしています。
(発想が小さくなるから。)
年末も段々迫ってきましたので、『成功への夢』研修にまだ参加されていない方は、心より御参加をお勧めします。
(「その2」に続く)

10倍を想定しておく!


 二つ目の論点として、
「国内の考え方が、ずいぶん小さくなってきた」
ということを仰っていました。
「支部精舎を建てたあたりから、何やら満足が始まって、この感覚が、海外とどうしても合わないのだ」と。
確かにこれは、私も感じていたところで、支部精舎建立が本格化し始めた2005年頃から、支部を回るたびに、口を酸っぱくして言っておりましたが、この波動は現実に感じます。
ですから、
「国内では、「巡錫で支部に来て下さった」で喜んでいるが、例えば先日行ったマレーシアでは、支部精舎訪問は、前日に300人で早々に済ませておいて、すぐ、翌日の外部会場の
3000人の講演会に臨んだ」
とありましたが、
「現実に国内では今、一支部からこういう声が上がってくることはありませんね」
ということを、仰っているわけです。
(でもね、昔は結構あったんですよ。「7千人の会場を押さえましたから、先生来て下さい」とか、「5千人の会場を押さえますから、先生来て下さい」という声が1支部から上がる、というのは、結構目にした光景だったんです。)
その一方で、
「これだけ奇跡が起きているということは、次なる、もう一段の発展の予兆だ」
という御言葉を、最近頂いています。ですから、
「考え方をもう一段、大きくしなければいけない」、
そして、
「教団として、今の10倍の規模を想定しておかないと、間に合わなくなる」
「今からそれを考えておいて、何年か後にちょうどよくなる(間に合う)」
ということを強調しておられました。
確かに、この"奇跡の起き具合"を観ると、「発展のマグマが噴き出そうとしている」のをヒシヒシと感じます。
 "10倍"というのは、この場で何度もお話してきましたが、あまり抽象的にフワっと考えないでくださいね。
"10倍"とはつまり、北海道内で200以上の支部が活き活きと活動していることを意味します。
それは同時に、「正心館が三つくらいある」パワーとバランスします。
「その映像がイメージ出来て、飲み込めて、自分のものに出来るか」
ということですね。
そして、それがイメージ出来て、そこに向けて具体的行動を踏み出せれば、あなたは、「その1」でお話した
「霊的人間になれた」
と言うことができるわけです。
「大きくなったときの動き方を、よくよく考えておかないといけない」
と、非常に示唆的なことを仰っていました。
まずは、それをイメージしてみましょう。
そして、そこに向けて一歩踏み出してみましょう。
それが、「繁栄思考」ということでもあります。
(「その3」に続く)

世界のリーダーに
なる義務


 最後に三つ目の論点として、
「ハッピーサイエンスは、世界のリーダーになる義務があるのだ」
ということを、何度も強調しておられました。
「我々は、この国だけでなく、世界に対して責任を負う用意がある」、
「もはや模倣するものがなくなったのだから、恥じることなく新しいモデルを提示して、世界を引っ張っていけ」と。
実際、「宇宙・軍事技術以外に、模倣するものはほとんどなくなった」という御言葉は事実で、その最後の分野で追いつくべく、私も今、平行して勉強しています。
(余談ですが、調べれば調べるほど、「アメリカは実は、UFO技術をエイリアンから教えられていないのではないか」という感触が強くなってきました。第二次大戦中の"フィラデルフィア実験"の関連で独自に発見したことと、その後、墜落したUFOからの回収技術をドッキングさせてここまで来たのであって、
「この技術を教えてあげるほど、エイリアンも甘くはなかった」のかもしれません。
とすると、意外と至近距離にあるわけです。
「エリア51の遠隔透視」の御法話の価値が、まだまだ理解され切っていないように思われますので、"エリア51の裏面史"であるとか、御法話に出てきた"タイムマシン機能"などについて突っ込んで話す「解説講話」の第2弾ができないか、現在構想中です。)

 世界を見渡せば、まず欧州はヨタヨタです。
現在の金融危機に対して、さすがに最後はバカな判断はしないと思いますので、世界恐慌にはならないと信じていますが、但し、ドイツ首相、フランス大統領、ヨーロッパ中央銀行頭取のうち、誰か一人でも、日本の野田首相、菅前首相並みの能力の人間が、その椅子に座っていたら、「かなりヤバイかも」です。
アメリカも未だに、今年度予算の執行が確定していなくて、形式上は、「定期的に支払い停止の危機が訪れる」という子供じみた状況が続いています。
「最後はその都度妥協して、先延ばしする」ということを皆が知っているので、もちろん、最悪の事態は起きないわけですが、それにしても、この状況に対して世界中が「呆れ果てている」その度合いの激しさは、日本の新聞だけ読んでいると、ちょっとわからないかのしれません。
もう、誰がどう見ても、日本が世界を引っ張っていくしかないのに、そういう声を日本国内で上げようとすると、
「そんな戦前の日本みたいなこと(八紘一宇?)を言うもんじゃない」
という波動が、アチラコチラから飛んできます。
これは、マスコミのことを言っているだけではなくて、会の中でもそうなんですよ!
この波動が、幸福の科学のもう一段の発展を妨げているのですが、この、
「自分の考え(意見)を鮮明にして、それを世界に提案し、説得し、主導権を発揮して実現していく」
という考え方を引きずり降ろそうとするマインドは、明らかに「戦後左翼教育による刷り込み」です。
「大きいこと、目立つこと、リーダーになることは、悪いことだ」、
「また近隣諸国に迷惑をかける?ので、止めておいた方がよい」、
「自分の意見なんか言わないで、黙って大人しくしていて、人のあとから(昔はアメリカ、これからは中国?に)ついていけばいいんだ」、
という波動を感じるたびに、
「社会主義の本質は、農耕時代の封建社会(ムラ社会)と同じだ」
と喝破(かっぱ)したハイエクに、拍手喝采をおくりたくなります。
この波動に打ち克たない限り、幸福の科学は世界のリーダーになれないし、本来の使命を果たすことができないし、いわんや、世界宗教になることもありません。
 「エリア51の遠隔透視」の御法話を詳細に分析したところ、
「今、日本国首相が、総裁の言動に一喜一憂しているこの感じ(国師)は、10年後には間違いなく、合衆国大統領と総裁の関係(世界教師)になるだろう」
という未来が、ありありと観えてきました。
だって、相手が求めているものを発信し続けているのですから。ここ数年間の首相官邸との関係(特に小泉首相以降)も、そういう風にして変わってきたわけですからね。

 いずれにしても、大きな考え方というのが要ります。その出発点になるのが、
「自らの将来ビジョン」
(何を具体的に実現したいのか)
です。
頑張って、精進してまいりましょう!
(以上)


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