以前、大悟の法で学んだ内容をまとめました。仏教的な伝道の方法が現在の自分たちにも参考になると思うし、方向性が見えると思い載せようと考えました。
自力と他力『大悟の法』より釈尊在世当時に遡ってみる「仏教の全体構造」
@ 仏教では、自力門と他力門という、二つの言い方があります。釈尊在世時代の教えの中心は、自力門であることはほぼ間違えありません。修行は各人が、自分でするものだというのは、釈迦の基本的な考え方です。
A 仏陀は苦行をやめて、中道に入りました。中道に入ったことによって仏教はジャイナ教と分かれ、世界宗教になりました。苦行を捨てて得ようとしたのは、人間が正しく生きるための智慧でした。実在界に還った時に困らないような生き方をするにはどうしたらよいかという、その智慧を得ることが実は修行の目的でした。
B 智慧の元にあるものが「教」、教えです。教えを学ぶことによって、それを体得した人は智慧を得た。智慧を得ることによって、自らを照らすことができた。さらに、その智慧を他の人に分け与えることによって、他の人もその光を得ることができるようになった。
他力門の根拠について
@ 易行道、念仏系統は、仏教の元の本筋からみると、教えと行動パターンには、かなりの異端性があるように見えます。釈迦が、本当に『南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏』と称えたら救われると教えたかどうかというふうに考えてみたら、これは教えていないと見ていいでしょう。
A ただし、アングリマーラのような人でも救いの対象になるのなら、ほとんどの人が救いの対象になるのではないかという広さがここにあります。その意味で他力門にも根拠がないわけではない、ということです。
B 釈迦が入滅する時の話でも、来迎のときに天上界の諸神霊が迎えに来ることは思想的にも言っています。そういうことを救いとして、他力門が出てきた背景にはあるが、釈迦の教えの主力ではなかったことは間違いないのです。
自力門の検討 禅の悟りの問題点
只管打坐の問題点
@ 釈迦は、単に坐っていただけではないのです。四諦・八正道、十二因縁、縁起の理法などを坐って「考えて」いたのです。「ただ坐れ」という、只管打坐でなかったことは間違いなく、禅には中身があったのです。
空の思想の問題点
@ 大乗仏教では、「信」と「空」の二つの特徴があります。道徳的な考えでなくて、「信仰をたてる」というのが大乗の一つのスタイル。もう一つが、「一切は空なり」という空の教えです。結局、問題があるのは空というものを、現在ただいまで一切のものがないというだけの静止した状態でとらえると、単なるニヒリズム、虚無主義になってしまうということです。
A 釈迦の説いた諸行無常・諸法無我の教えには、時間の流れや空間的観点が入っていました。それらを「空」という言葉で言い換えることによって、現在ただいま全部が幻でパッと消えるように聞こえる。空のお教えの怖いところは、執着を断つところにも使えるのだけれども、修行を断つことにも使えるのです。プロセスというのを無視しては、この世の修行は成り立たないのです。
頓悟禅の悟りの問題点
@ 神秀は、この身体は悟りを得るための元であり、心は大事な鏡なので塵や埃がつかないように大切に手入れをしなければいけないというオーソドックスな詩を書いたのです。一方、慧能の偈は、神秀のたとえを否定し「本来無一物」といった。これは達磨の言った「廊然無聖」(がらんとして空)であり、先ほどの空の思想です。「この世のものは夢幻。本来なにもないのに、どうして塵や埃がつくのだ。これを拭うのだの、払うのだの、努力しようなどと、ばかなことを言うな」と言って論破したのである。
A 慧能の偈は、神秀を批判しているようで、釈迦の教えや修行を全部吹っ飛ばして要らなくしています。「本来無一物」は無執着の教えとしては良いのですが、人間が諸欲のなかを生きており、様々な煩悩が出てくるので、(釈迦は)煩悩を片付ける修法をいっぱい教えている。一方、神秀は、「釈迦が八正道を説いたように、心の曇りはある、だからそういう執着を取れ」という、オーソドックスな教えを説いており、こちらのほうが、釈迦の教えに近いのです。
全人類を導く真の悟りとは
それぞれの人が頓悟禅をできます。それは月刊誌に載っている体験談とおりで、何かの言葉で悟りを開くことがあるのです。「その人にとっては、それが救いの悟りである。その人にとっては目が開ける。目の鱗が落ちる。悩みの正体がわかった。」これが、禅の本筋なのです。しかし自分がそういう悟りを得たからといって、その悟りが全部の人に普遍でそれだけしかないわけではないのです。
いろんな人の悩みを解決するために、教えがたくさんあるのです。そのために教えがあって、教学があって、それで伝道し、布教しているのです。こういう全体の枠組みがあるのです。
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posted by ガンちゃん at 00:12
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